腰神経叢ブロック

腰神経叢ブロック(大腰筋筋溝ブロック)

治療法概要

腰神経叢は腰部の脊髄神経から分枝した神経根が集合し、そこから再度分枝していく神経の集合した部分を指します。ここに局所麻酔することで腰部や側腹部、下肢の痛みなど症状の緩和を得ることを目的にしています。腰神経叢はその後本幹として大腿神経になりますので、主に鼡径部や下肢前面側(大腿神経支配領域)の症状に適していると考えます。片側、末梢性の手技ですので、硬膜外ブロックのリスクの高い高齢者などでも比較的低侵襲で行うことが可能と考えられます。

方法

  1. うつ伏せになりエコーもしくは透視下に目的部位を確認します(プレスキャン)。
  2. 目標の位置を確認し、穿刺部位が決まったら皮膚を消毒します。
  3. 刺入部に少量の局所麻酔薬を注射します。
  4. ブロック針をエコーガイド下もしくは透視下に目標の位置まで進めます。
  5. 透視下では造影剤を用いて位置の確認をすることがあります。
  6. 局所麻酔薬を注入します。その後は直ちに針を抜いて終了です。

適応疾患例

  • 慢性腰痛症
  • 慢性疾患による腰下肢痛
  • 腰部硬膜外ブロックが適応となる疾患全般

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