新型コロナワクチンは筋肉注射だそうですね

毎年のインフルエンザをはじめ、日本では多くの予防接種が皮下注射で行われます。
皮下注射が主流になった経緯はありますが、それはここでは省きます。
今回の新型コロナワクチンは欧米で筋肉注射を行う前提で開発や試験をされていますから、日本で使用する際もそれに合わせる必要があるということですね。

筋肉注射は皮下注射に比べて一見簡単そうですが、皮下注射にはない注意点があります。おおざっぱに言えば垂直にブスッと刺すだけですから、斜めに刺して皮下組織の深さにとどめようとする皮下注射より刺す行為そのものは簡単です。
ですが、筋肉内には血管や神経が隠れており、内出血や神経損傷の可能性がつきまといます。皮下組織には通常はそういった重要な構造物はないので、深さを間違わなければ内出血や神経損傷の心配はまずありません。
さらに、皮下脂肪や筋肉の厚みは人によって全く違いますから、痩せた方だと針が上腕骨まで届いてしまいます。
皮下脂肪を確実にこえて筋肉内に到達し、さらに血管も神経も上腕骨も触れない位置で注射せよとなると、何も見ずに確実にってのは無理ですね。
合併症として辛い思いをする方の割合は低いとは思いますが、皮下注射よりは程度として深刻な合併症が生じる可能性があります。
上記を踏まえまして、当院では接種される方と当院スタッフをトラブルから守るために、新型コロナワクチンの予防接種は必ず医師が行います。

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