Googleは当院も利用していますが、Googleマップのクチコミは無法地帯だと思います。匿名やニックネームで好き勝手悪口を書き込み、おまけに嫌がらせで低い点数も付けられてしまいます。
当院や医業に関わらず、どんな店舗であっても点数を付けるのはいかがなものかと思っています。世の中のクチコミは、お客さんの全員が付けるならまだしも、印象が悪かった方や、なんでも悪口を言いたい人が低い点数を付けようとするのが多いと考えています。その店舗に対して印象が良かった方は、点数を付けなくてもリピートするものなんです。リピートすることが高評価の証そのものだと思います。しかし、クチコミの点数が付いてしまうと、平均点なんて意味のないものが付いてしまい、低い評価の側に偏ることがほとんどです。ヤフオクの場合はほぼ必ず取引相手を評価しますから、本当にそのユーザーの評価が出ていると思いますが、ごく一部しか評価に参加しないGoogleマップのクチコミの点数に正確性は無いと思います。
今回、悪口を書かれて名誉を毀損されたとするクリニックの先生達が集団でGoogleを提訴するようです。中には本当に愛想や腕前の良くない、つまり低評価通りの先生もいて逆ギレしているだけなのかも知れませんが、全体の流れとしてはこの提訴には大義があり、個人的には応援しています。カスタマーハラスメントがハラスメントの一つとしてようやく正しく認識され、宿泊業ではクレーマーに対して宿泊拒否も可能になりました。医療、医業とは、そもそも体調不良というマイナスの状態からスタートするものであり、食事や買い物と違って楽しみに行くわけではないのです。そこでどこまで満足できるかは、他の業種と全く異なります。もちろん、一気に心が晴れることもあると思いますが、それは少ない方だと思います。医療スタッフの言葉使いや保険診療における正しさ、誠実さに落ち度や不正が無いにも関わらず、体調が良くなったかどうか、あるいは診断が正しかったかどうかの成果だけで評価されるのは、医療機関としてはやり切れないところです。Googleは悪口の様な書き込みや個々の点数が妥当なのかどうか検証する必要と責任があると思います。逆に、サクラを使った意図的な高評価も許されません。その妥当性が担保できないのであれば、クチコミや点数の機能を実装するべきではないです。今のGoogleマップのクチコミは、店舗を利用すらしてなくても評価をすることができてしまいます。東京の先生達が勝てるかどうかはわかりませんが、Googleのクチコミのあり方に対して一石を投じるのではないかと期待しています。