ハイドロリリース(筋膜リリース)
治療法概要
局所麻酔薬および生理食塩水など(ハイドロ)を筋膜間や軟部組織に注入し、組織同士を剥離(リリース)する治療法。筋膜や軟部組織の固着または神経の絞扼が原因となる痛みに対して行われます。特定の決まった部位や病名はなく、痛みの引き金となっている部位を探して注射します。注入した薬液は時間とともに吸収されますので、一度の注射で組織が完全に剥離されたりするものではありません。痛みを軽減するきっかけとして用い、以後のリハビリやストレッチによって組織の滑走性を保ち、効果を補完する必要があると考えます。なお、同じ筋膜リリースでも、徒手的に行う筋膜リリースとは違うため、ハイドロリリースと表現されます。
方法
- エコーで疼痛部位を確認し、目的とする筋膜を同定します。
- 筋膜を同定後に皮膚を消毒します。
- エコーを当てながらブロック針を刺入します。皮下に少量の局所麻酔薬を注入することがあります。
- 針先が目的の筋膜まで到達したことを確認して薬液を注入します。その後は直ちに針を抜いて終了です。
適応疾患例
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- 肩こり
- 腰痛
- 各所の筋膜性疼痛