膝関節の疼痛治療『クーリーフ®』をご検討の方へ
焼かないクーリーフ®(伏在神経ブロック)
概要
主に膝関節下内側の知覚を支配する伏在神経をブロックし、変形性膝関節症による膝の内側の痛みを緩和する治療法です。薬剤による単回のブロックも有効ですが、高周波パルス療法により長期間の鎮痛効果を得ることが期待できます。変形性膝関節症の疼痛管理としてアメリカ発祥の治療法『クーリーフ®』が2023年から日本でも保険診療で可能となりました。進行期の変形性膝関節症の痛みに対し、膝関節そのものを良くするのではなく、膝の痛みを伝える神経をラジオ波(約460kHzの高周波)で焼灼し、膝の痛みを緩和させる治療法です。膝関節そのものは良くなりませんし、むしろ変形性膝関節症は進行します。しかしながら、年齢的に手術を受けることができない、仕事などでどうしても手術を受ける期間が確保できない、その様な理由で手術を受けることができない患者さんにとっては救いの治療法となります。以前から膝関節の知覚を支配する神経をブロックして疼痛を緩和する考え方はありましたが、神経ブロックとして保険収載されているものはありませんでした。『クーリーフ®』により初めて本格的に変形性膝関節症に対する疼痛緩和治療が解禁されたと言えます。当院では『クーリーフ®』による治療の正当性に鑑み、焼かずに可能な高周波パルス治療(42℃)による膝関節の神経ブロック治療を行います。『クーリーフ®』では3か所の神経(上外側膝神経、上内側膝神経、下内側膝神経)を焼灼するのがルールですが、日本人の変形性膝関節症はO脚により内側を傷めることがほとんどですので、下内側膝神経(伏在神経の枝)をブロックするだけでも十分効果が期待されます。『クーリーフ®』では皮膚のやけどのリスクなどありますが、42℃のパルス波を用いる高周波パルス治療ではやけどの心配はございません。また『クーリーフ®』のラジオ波プローブ針よりも細いため出血リスクも少ないことが期待されます。当院では下内側膝神経(伏在神経)に対する高周波パルス治療を行い、より安全に変形性膝関節症の痛みを長期間にわたって緩和することを目指します。
方法
- エコーで伏在神経を同定します。
- 皮膚を消毒後に痛み止めの麻酔を行い、エコーガイド下にパルス針で下内側膝神経(伏在神経の枝)にブロックを行います。
- およそ6分間パルス照射を行い、終了後にステロイドを注入して抜針し終了です。
- 治療後の休憩時間は不要です。
適応疾患例
-
- 変形性膝関節症(進行期以上)
- 内側側副靭帯損傷
- 鵞足炎
- 変形性膝関節症(進行期以上)
- 内側側副靭帯損傷
- 鵞足炎
ご注意下内側膝神経(伏在神経)に対する高周波パルス治療は保険収載されていません。そのため保険診療として提供することはできません。当院では自費診療で行います。保険収載されている別の手技で請求し、実際には伏在神経をブロックする事例(施設)もある様ですが、当院はその様な脱法行為は行いません。ただし、本来保険収載されていないことが問題であり、脱法行為を行う施設が道徳的に誤りであるとも考えておりません。将来的に保険収載され、堂々と保険診療で実施できる日が来ることを望みます。